駅馬車
『地獄馬車』というタイトルに決まるところだったのが
淀川長治さんのお陰で駅馬車に決まることになった。淀川さんに感謝。
公開前の段階でこの作品をいち早く見た小津安二郎監督が
「凄い映画だ、この映画を見ない奴は馬鹿だ」と淀川さんに
言ったことでも知られる作品。
全ての映画の雛形と言える作品。銃でのアクションあり、
狭い馬車内での人間描写あり、ロマンスあり、壮観な景色のシーンありと、
現代の映画のあらゆる全てを備えた作品であり後の映画製作において
決定的に重要な役割を果たす。
この作品がアカデミー賞を受賞できなかった。
それは『市民ケーン』があったのであるが、何たる皮肉、何たる出来事。
だから現実は恐ろしい。だから映画は面白い。
(5点満点中5.1点)